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新事業を成功に導く「目標設定」のコツと「SMARTの法則」

以下のブログ記事に示されるように、「新事業構想」を十分練った上で、仮の「新規事業計画書」を作り、仮の目標設定をしてみたものの、自分自身、心の底から納得して「やってみよう」「挑戦してみよう」と思える目標設定にはならず、お困りになった経験はないでしょうか?

実現不可能な目標は意味がなく、かといって達成が容易すぎるものも目標とは呼べません。

「SMARTの法則」を活用すると、適切な目標を立て、達成しやすくなると言われています。目標達成によって、自身の能力や評価が高まることにもつながると思います。

今回のブログ記事では、SMARTの法則を活用した目標設定のコツと、目標達成し、新事業を成功に導く3つのポイントについてご紹介いたします。

「SMARTの法則」とは

「SMARTの法則」とは、1981年にジョージ・T・ドラン博士が提唱したもので、世界中のビジネスパーソンが目標を設定する際に使われています。

「SMART」は、次にあげる5項目の頭文字を取ったものです。

  • ①Specific:「具体的」である
  • ②Measurable:「計測・測定」できる
  • ③Achievable:「達成可能」と思える
  • ④Relevant:「自分の価値観」に結びついている
  • ⑤Time-Bound:「期限」を定めている

これらの5つの要素に沿って、明確なゴールが設定されることで、常にモチベーションが維持され、成功の確率が高まると言われています。

「SMARTの法則」を活用する目的

「SMARTの法則」を正しく活用すると、成長が加速すると言われているためです。

適切な目標が設定されると、人のモチベーションが高く維持されます。その結果、目標達成の確率も高まります。

自分自身の価値観に関連した目標が定まっていれば、仮に暫定的に作った行動計画であったとしても、スピーディーに仮説検証と改善を繰り返すことにより、行動計画・内容をブラッシュアップしていくことは可能であり、目標達成の確率を高めることが可能です。

「個人」は勿論、「組織・チーム」としても、目標設定と達成によって、組織・チーム全体の成長へつなげていくことが可能になります。

「SMARTの法則」を活用した目標設定の方法

SMARTの5要素において、どのように目標設定していくのか、一つずつ解説をいたします。

①Specific:「具体的」である

目標は、誰が読んでもわかる具体的なものである必要があります。

例えば、「安心して仕事を任せられるようになる」という目標では、「安心して」が何を示しているのか、どのような仕事を示しているのかが曖昧です。具体的に何を行えばよいのかわかりづらいものとなっています。

例えば、この目標を「令和○年度の○○補助金の事業計画書を一人で作れるようになる(補助金採択率○○%以上を目指す)」と定義すると、その実現のために日々の行動も決められると思います。(一人で作成するのが難しい方、ぜひ、ご相談いただければと思います。)

目標達成をしたときの「感情」はどうか

目標達成をした時のあなたの「感情」に着目します。

うれしいですか楽しいですか誇らしいですか心の底からワクワクしますか

オリンピックで金メダル獲得を目標にするアスリートの場合を考えます。アスリートは、大会で表彰台に上がっている自分の姿をイメージして日々のトレーニングをしています。

人は、感情で動く生き物です。目標を達成した時の心地よい感情がイメージされれば、その感情に近づこうと自然に行動するようになります。

あなたは、目標を達成した時、「どんな自分(セルフイメージ)」で「どんな心」の状態になっているでしょうか?ポジティブな思考を持つことは目標達成や成長には欠かせません。

②Measurable:「計測・測定(数値化)」できる

目標は、数字で測れるように設定することが重要となります。

例えば、「営業としてナンバーワンになる」では、何をもって一番とするのか、定義がないため曖昧です。セールスパーソンの能力を競うならば、「新事業の売上高」、「新規顧客の受注件数・受注高」、「既存顧客リピート率」、等といった数字から選ぶのが一般的です。

仮に「新規顧客の受注件数」を目標と決めた場合には、

①前年の営業ナンバーワンの実績は30件。

②自分自身の実績は10件であったのであれば、3倍以上伸ばす必要。

③3倍以上伸ばすためには、1週間で5件以上の新規顧客訪問やオンラインによる顧客接点強化が必要。

など行動計画が定まり、PDCAサイクルを回しやすくなります。

③Achievable:「達成可能」と思える

非現実的で、夢のような壮大な目標になりすぎると、目標達成時のゴールがイメージしづらくなります。「本当に達成できるのであろうか?」と不安に駆られてしまいます。努力に必要なモチベーションを下げてしまう要因にもなります。自分を追い詰める要因にもなり得ます。

例えば、新事業とは直接関係のない例えでわかりづらいかもしれませんが、「ひと月で体重を10キロ落とす」という目標設定では、「ひと月」「10キロ」と具体的な期間や数値が入っています。しかし、現実的ではありません。相当な無理な食事制限と運動が必要となるだけではなく、体調を壊してしまうリスクが高まります。

なぜ、無理な目標設定をしてしまうのか?

それは、目標を設定する時が、最もモチベーションが高い時であるからかもしれません。新しいことを始めるときは、誰でも希望に満ち溢れてワクワクしています。そのため、冷静で客観的な思考整理や判断が難しくなり、無理な目標設定をしてしまうのかもしれません。

目標を決める時は、しばらく期間を空け、落ち着いた状況で考えましょう。信頼できる人・メンターに話を聞いてもらい、客観的な意見をもらうのも良いでしょう。

④Relevant:「自分の価値観」に結びついている

「自分の価値観」に基づいた目標になっていることが必要です。その目標は「誰が」「何のため」に達成したい目標なのでしょうか?目標達成のための「目的」が必要です。

「誰のため」に達成したい目標なのか

他人から「○○した方がいいよ」と言われた始めた目標ではありませんか?「あの人と比べて、、私は、、」と、他人との比較で生まれた目標ではありませんか?自分で決めた目標だと思っていても、知らないうちに他人や周囲に環境に決められてしまうことがあります。

他人や周囲に決められた目標は注意が必要です。自分の思うような結果が出なくなると、「○○さんに言われたから、、」「私が本当に望んでいることではなかった、、、」「あの人を喜ばせるために頑張っているわけではない、、」と他人や周囲のせいにするようになります。

目標の達成は、自分が喜ぶためにあるのだと、しっかり認識する必要があります。

「何のため」に達成したい目標なのか

目標を達成した先に得られることは、自分らしい「目的」と「価値観」の実現です。自分らしい「目的」と「価値観」を実現するために「目標」があり、自分らしい「目的」と「価値観」がない「目標達成」は、疲労感や虚しさでいっぱいになると思います。

よって、「目標」は、自分らしい「目的」と「価値観」に結びついている必要があると思います。

自分らしい「価値観」を定め、「目標設定」し、「習慣化」させよう

⑤Time-Bound:「期限」を定めている

期限を決めると、目標を達成するためにはどうすればよいか、具体的に考えるようになります。また、目標の先延ばし防止にもなります。モチベーションの低いままダラダラと続けることもなくなります。

結果から逆算してプロセスを考える

  1. いつまでに
  2. 何を達成したいのか

先にこの2点を決めることが重要です。〆切や望む結果が決まると、自然とゴールに辿り着くために必要なプロセスを考えるようになります。この結果から逆算する手法は、さまざまな企業コンサルティングでも使われています。

プロセスを中間目標として設定する

プロセスを洗い出しのち、期限を細かく決めて中間目標とします。ポイントは数値目標も併せて設定することです。数値の指標を決めておくと、振り返りや改善がしやすくなります。

無理なスケジュールや行動に詰め込みすぎることは、失敗や挫折・モチベーション低下の要因につながります。現実的で、目標を達成した時の心地よい感情をもつことが可能なスケジュールを組んでいきましょう。

目標達成を後押しするコツ

目標を達成するには、継続した努力が欠かせません。そのためには目標を常に意識することがポイントになります。すなわち、目標を達成するためには、継続した努力と習慣化が必要不可欠です。ここでは、具体的な方法・コツをご紹介します。

  • ●目標を、紙に書き出す。
  • ●目標を、部屋の壁などよく目にするところに貼る。
  • ●毎朝、毎晩、目標を見て、声に出して読む。
  • ●1日30分だけでもいいから、やってみる。
  • ●進捗を定期的に確認して、達成度合いを確認する。
  • ●応援してくれる人・信頼のおける人に、目標を話す。
  • ●理想と現状のギャップから生まれる「ホメオスタシス」を利用する。

理想と現状のギャップから生まれる「ホメオスタシス」を利用する

人間に備わっている「ホメオスタシス(恒常性)」はご存知でしょうか?人間には、生体が変化を拒み一定の状態を維持しようとする働きであるホメオスタシス(恒常性)という機能が働いています。

例えば、手足などに切り傷をした時、時間が経てば出血は止まり、”かさぶた”となって皮膚は再生します。それは、皮膚が怪我のない状態を理想の状態を記憶しているからです。つまり、損傷部分を自然に回復させる機能がホメオスタシスです。

人間には、もともと理想に近づくために努力する機能が備わっています。そのため、潜在意識を利用して、次の2点を意識した行動をとっていきましょう。

  • 理想のイメージを持つ
  • ●現状を把握する

また、人間には「現状維持バイアス」という変化を拒む性質があります。良い変化であっても、悪い変化であっても、安定した元の位置に留まろうとする性質です。

肯定的に挑戦や努力をとらえて認めてくれる人は、応援してくれたり、信頼のおける人であったりする可能性が高く、自分の目標達成のためのモチベーション向上につながるため、積極的に目標を話すようにしましょう。

一方で、否定的に挑戦や努力を捉えている人は、「現状維持バイアス」が働くため、否定的な反応が多い傾向です。周囲からの反発や反対をエネルギーに変換できる人以外は、目標を否定的な捉え方をする人に話すことは控え目にするなど注意が必要です。

筆者の「目標設定」の事例

公開できる範囲にはなりますが、筆者の目標設定の事例を下記の通りご紹介いたします。皆様のご参考になれば幸いです。

【目的】

お客様である中小企業経営者のお困りごとをしっかり傾聴した上で、

新事業の構想立案や構築に向けた課題解決のお手伝いをする。

【大事にしたい価値観】

「自利利他」の心を持ち、お客様や地域社会の貢献に集中する。

【ゴール】

2022年度の売上高○○○万円を実現する。

【期限】

2022年1月から2022年12月までの1年間。

【行動・習慣化計画】

週に1回以上、お客様に役立つブログ記事を執筆し発信し続ける。

最後までお読みいただき、大変ありがとうございました。

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