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事業構想を練る上で必要な2つの問い(筆者の事例)

事業構想を練る際のポイントは、以下2つの質問に対して、自分自身が明確に答えられるようにしていくことです。事業構想を具体化していくために必要な要素となるためです。

【事業構想を練る上で必要な2つの質問】

<質問1>なぜ、お客様は、「その商品やサービス」を買う必要があるのか

<質問2>なぜ、お客様は、その商品やサービスを「あなたから」買う必要があるのか

理由については、以下のブログ記事に纏めていますので、もしよろしければ、お読みください。

事業構想書・計画書を作ってみよう

今回のブログでは、私の支援するお客様からのご質問に対する回答といった意味を含め、事業構想を練る上で必要な2つの質問に対する回答を、私自身の経営コンサルティングサービスを事例にして紹介します。ぜひ、あなたの経営や新事業の成功に役立てていただければと思います。

<質問1>なぜ、お客様は「経営コンサルティングサービス」を買う必要があるのか

まずはじめに、なぜ、お客様は「経営コンサルティングサービス」を買う必要があるのでしょうか?

それは、一言で言うと、お客様は、自分自身の「欲求」を満たしたり、「ニーズ(必要性)」を満たしたりするために、経営コンサルティングサービスを買います。すなわち、お客様は、今までと比較して、①「快」を増やしたいから、または②「不快」「痛み」を減らしたいから、経営コンサルティングサービスを買います。

以下2つの観点で、経営コンサルティングサービスをお客様が買う理由について、今までの私自身のお客様との対話や体験をもとに「言語化」しましたので、ご参考になさってください。ぜひ、あなたの経営や事業についても、お客様があなたの商品やサービスを買う理由はいったい何かを、「言語化」して頂くことをおすすめします。

お客様が買う理由①:「望み」を叶えたいから、「快(①楽に②すぐに③簡単に④安く)」を増やしたいから

①自分自身の描く経営や新事業の方向性に関して、新たな気づきや学びを得て行動変容を起こしたいから。

②時間とノウハウを買うことで、事業化スピードを加速させたいから。

③新事業を創出するプロセスにおいて、共に創る喜びを分かち合いたいから。

お客様が買う理由②:「痛み」「恐怖(①不安②焦り③悩み④面倒)」「不快」を減らしたいから

将来の新事業構想やビジョンが漠然としていて見えない不安を解消したいから。

お金の「出」と「入り」の流れが漠然としていて見えない不安を解消したいから。

③上記①②に関して「言語化」したり「事業計画書」に落とし込むスキル不足や時間不足の悩みを解消したいから。

<質問2>なぜ、お客様は、経営コンサルティングサービスを「私から」買う必要があるのか

次に、なぜ、お客様は経営コンサルティングサービスを「私から」買う必要があるのでしょうか?

それは、一言でいうと、今までの代替策や他社の提供する経営コンサルティングサービスとは違った形で、より良く解決したいために、経営コンサルティングサービスを「私から」買っています。

①他社と自分のサービス領域の違いを比較する「ポジショニングマップ」

ここで、 今までの代替策や他社の提供する経営コンサルティングサービスと、私の提供するサービスの違いを、わかりやすく示す、 他社と自分のサービス領域の違いを比較するポジショニングマップを紹介します。ポジショニングマップは、2つの軸を設定し、他社と自分のサービス領域をそれぞれマップに視覚的に示すことで、その違いをわかりやすくしていきます。他社と自分のサービス領域が、互いに重なりあう領域がなければ、独自のポジションを取ることができていると判断できます。さらに、サービス領域の面積が大きければ大きいほど、売上高や利益額が大きいことを意味しています。

現在、私の提供する経営コンサルティングサービスの主なターゲット顧客は、大阪市・枚方市・交野市・寝屋川市およびその周辺地域における従業員30名程度以下の中小企業の社長(または経営幹部)です。さらに、私の経験やノウハウを十分に活かすことのできる製造業や工事業等の業種にターゲットを絞り込んでいます。

この段階で、ターゲットをより狭く絞り込むことにより、競合プレーヤーの数はかなり限られてきますが、私以外にも同じような経営コンサルティングサービスを提供できる他社は存在しています。よって、他社との違いをマップ化することで、独自のポジションを取っていく必要があります。特に、経営資源の乏しい中小企業や個人事業主は、熾烈な競争社会の中で生き残りを図るために、必要不可欠な要素となってきます。

小規模事業者が競争社会を生き抜くための戦略

今後、私の事業の成長ステージがランクアップしていけば、現在のポジショニングマップは当然、変わってくると思いますが、今のところ描くポジショニングマップの2つの軸は、「関係性(①パートナー関係、②上から教える先生と生徒の関係)」と、「年齢関係(①同じ40代で同じ経験や価値観、②異なる年代で異なる経験や価値観)」を取ることで、独自のポジションを取れるのではないかと考えています。以下の図表をご確認ください。

ポジショニングマップ

現在は、大手メーカーOBで部長職以上の経験があり、多くの雇われコンサルタントを有するAコンサル株式会社、60代(以上)の大御所・ベテラン中小企業診断士が運営するB個人事務所、特にお金には困っていないけれど退職後に地域社会の発展に貢献したいと考える年金診断士が運営するC個人事務所が、マップ上に存在しています。

Aコンサル株式会社、B事務所、C事務所の領域をマップ化してみると、まだ埋められていない隙間領域があります。それは、私と同じ40代または団塊ジュニア世代で共通の価値感を有しており、横に並ぶパートナー関係を築きながら、共に成長していきたいと考える市場ニーズ領域が存在しています。同じ年代であれば、共通の価値観を有しているため、比較的話しやすい雰囲気づくりを実現しやすく、共感性を高めることにもつながるため、顧客から選ばらる理由の一つになります。また、最近では、上から教えられることを嫌う40代社長が多くみられることから、横に並ぶパートナー関係も、選ばれる理由の一つになります。

現状、マップ上では、当事務所は他社と重なり合う領域が存在しないため、独自のポジションが取れそうです。

しかしながら、現在の私のサービス領域の面積は非常に小さく、市場に対して十分な認知度が得られているとは言い難い状況です。そのため、今後は、私のターゲットとする中小企業の社長や経営幹部に寄り添った、懇切丁寧で、より親密な経営コンサルティングサービスの提供により、まずは、お客様の小さな成功(サクセス)を一つ一つ作り上げていくこと、さらに、1年間から5年間といった長期に渡るサービス提供を通じて、お客様の成功(サクセス)を積み重ね、お客様との信頼関係を強固にしていくことで、サービス領域の面積を拡大させていこうと考えています。

なお、2つの軸に入るキーワードは100個ぐらいは書き出してみること、また、他社と自分を比較する効果的な2つのキーワードの組み合わせを考えみることをおすすめします。今は誰もが気づいていないけれど、潜在市場規模の大きい独自性のある軸を生み出せるかもしれません。もしよろしければ、一緒に考えていくことは可能です。

②「価値」と「コスト」を比較する「ポジショニングマップ」

次に、「顧客価値」と「顧客(社長)が支払うコスト」を比較するポジショニングマップを紹介します。例えば、「役割」は誰と比べられたいのか、「顧客(社長)が支払うコスト」は誰と比べられたいのか、をお客様(社長)に示すことで、お客様(社長)の「お得感」(=「支払い意欲(Willingness to Pay)」ー「支払うコスト」>0)を創出すると同時に、私のサービス提供価格の妥当性を高めています。なお、サービス提供価格は、支援期間や頻度などに対応して設定していきます。

価値と社長が支払うコストのポジショニングマップ

例えば、私が提供する経営コンサルティングサービスの「顧客価値」が、ターゲットとなる中小企業の「経営幹部社員」と同程度であるにも関わらず、私が提供する経営コンサルティングサービスの提供価格、すなわち実際のお客様が支払うコストが「新入社員」の月額給与額とほぼ同程度だとすれば、お客様は、サービス購入に関して「お得感」を感じるているはずです。お客様が「私から」経営コンサルコンサルティングサービスを買う理由の一つになるのではないでしょうか?

「サービス購入に対するお客様のお得感」=「お客様様の支払意欲」ー「お客様の支払うコスト」>0

・「お客様の支払意欲」=「経営幹部社員」の月額給与額相当(例:月額80万円)

・「お客様の支払うコスト」=「新入社員」の月額給与額相当(例:月額20万円)

このように、自分のサービス提供価格は、お客様任せにしないで、自分が決めていくことが重要になってきます。

なお、「お客様の支払意欲WTP(Willingness to Pay)」の詳細については、以下のブログ記事をご確認ください。

今回のブログ記事は、とても重要なテーマを扱っています。何かしらご質問やご意見などがございましたら、ぜひ、お問い合わせいただければ幸いです。

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